2年間、Ruby on Railsを勉強したけど、難しくてまだポートフォリオが作成できません。swiftの方が簡単って聞いたけど、今からswiftを勉強した方が良い?
こんな質問をいただきましたので、解説していきますね!
結論:早く稼ぎたいなら、圧倒的にRuby on Rails!
質問者さんは、2年間、Ruby on Railsの勉強を継続されていたわけですよね。まず、その継続力は素晴らしいと思います。そして、確かに、より簡単に身につく言語で勉強する方が、早く稼げるようになりますよね!
ただ、質問者さんは既に2年間Railsを学ばれたわけですよね?
- 既に2年間の積み上げがあるRailsに引き続き取り組む
- swiftにゼロから取り組む
この2つを比較した時に、swiftの方が早く稼げるか?と言われたら、疑問です。swiftに関して私は経験がないのでわかりませんが、rails以外にfortranやjava、phpを触った感覚から考えると、swiftが、Railsの2年間の積み上げを上回るほど大きく簡単に身につくようには思えません。
Railsを続けていれば、あと2〜3ヶ月でプログラミングのコツをつかむかもしれません。今からポートフォリオ作成し始めたら、簡単な技術だけ使えば半年もしないうちに形になるかもしれません。しかし、swiftではそうはいかないでしょう。Railsに2年以上かかったことを考えると、swiftがいくら簡単だったとしてもプログラミングであることに変わりはありませんから、少なくとも半年以上、下手したら1年以上かかるのではないでしょうか?その後にポートフォリオを作り始めたとして、稼げるようになるのはいつになるでしょうか?Railsを続けていれば1年以内に案件取得までいける可能性がありますが、swiftで1年以内はほとんど無理と考えられます。
しかも、swiftは静的型式言語です。rubyは動的型式言語なので、書き方の作法が全く違います。rubyの下積みが活かしにくいと思います。
以上より、「簡単だから」という理由でswiftに切り替えても、「思ったより簡単でない」可能性が非常に高いです。それよりは、Railsを続ける方が良いように思います。少なくとも、稼げるようになるのはそちらの方が早そうです。なぜなら、2年間積み上げたRailsのアドバンテージが活かせるからです。
元々の目的は?そのために「早くポートフォリオを作ろう」
そもそも、質問者さんがプログラミングを勉強されている目的は何ですか?
おそらく、いただいた他の背景などから察するに、より早くたくさん稼げるようになるためのように思います。趣味や道楽など、他の理由なら質問者さんの好きにされたら良いと思いますが、稼ぐためだとしたら、遠回りはもったいないですよね。
プログラミングを全くの未経験から稼げるようになるまでのステップは下記のとおりです。
- 最初の案件をとる準備(ポートフォリオの作成)
- 最初の案件を取得
- 最初の案件を元に、実績を積み上げていき単価アップ
詳しくは、こちらで解説しています。
質問者さんは、ポートフォリオ未作成とのことですので、今考えるべきは、
「一刻も早くポートフォリオを作成するにはどうするべきか?」
です。厳しいかもしれませんが、プロゲートなどの、いわゆる「プログラミング学習」というのは、上記Step1の前準備に過ぎません。乱立するプログラミングスクールが謳っている以上に、コネなしでまともな「最初の案件」を取得することは容易ではありません。その最初のハードルを超えるために、実力を示せるポートフォリオを作成するのです。しかも、Step2とStep3は市場の影響を強く受けますが、Step1に関しては、完全に自分次第です。Ruby on Railsとswift、どちらでポートフォリオを作るべきか、ぜひ考えてみてください。
どんなポートフォリオをつくるべきか?に関しては、この記事が参考になります。
【採用ポイント伝授】オリジナルポートフォリオが作れるプログラミングスクールを比較
こんなポートフォリオが作れるようなプログラミングスクールに入るのも手ですね。
ちなみに、私が未経験でプログラマーに転職する前に作成したポートフォリオがこちらです。Ruby on Railsを使用しています。もし興味があれば、参考にしてみてください。
それでもswiftに挑戦したい場合
それでも、やっぱりswiftに挑戦したい!
それでも、心機一転、swiftに挑戦されるのであれぱ、最低限、下記は確認する方がいいです。「稼げるようになる」ための前提条件です。
- 「最初の案件」を取得するための条件と待遇(未経験でできるswiftの案件があるのか?それをとるために必要な条件は?swiftのポートフォリオだけでいけるのか?)
- 「目指す案件」を取得するための条件と待遇(swiftのみだとどのくらいの単価の案件が多いか?その単価で仕事がとれるまでに必要な実務経験は何年くらいか?swiftだけの経験でいけるのか?)
上でも述べたように、ポートフォリオを作成するまででしたら、完全に自分だけの都合で制作が可能です。
しかし、それを評価し、仕事を与えるのは市場ですし、そもそも、仕事がなければ稼げません。それらを確認した上で、取り組むべきです。ただ、実際に案件を探すのが1年後とかだと状況も変わりますので、細かく調べる必要はありません。今は目標があればよいです。
そんなの、どうやったら調べられるの?
その疑問はもっともです。少々手間はかかりますが、下記のような方法があります。
- 正社員を目指すなら、マイナビやリクルートといった転職エージェントに登録、相談。
- フリーランスを目指すなら、レバテックやギークスといった、案件紹介エージェントに登録、相談。
- 副業で案件取得を目指すなら、ランサーズやクラウドワークスなどのサイトに登録、案件の調査。
プログラマーから始めるのであれば、3のサイト調査から始めるのが簡単かつ確実です。格安でも、未経験でできる仕事があるはずですから。ここで「最初の案件」を取得するための条件と待遇を確認しましょう。最初は格安で案件を受けて実績を作り、その実績を元に、高収入の正社員やフリーランスを目指す流れです。
準委任契約(フルタイム)でフリーランスになるには、フルタイムのプログラマーの経験が少なくとも1〜2年ないと、箸にも棒にもかからないという印象です。格安でもいいなら1年未満で案件がある場合もありますが、「修行期間」として待遇は妥協する必要があります。
正社員になるには、人によっては難易度が全く異なります。若くて最終学歴やファーストキャリアをアピールできるようだったら、正社員としての転職も検討してよいでしょう。正社員の転職には、学歴や職歴や年齢など、今となってはどうしようもない条件もあるのが現実です。未経験となると、そこがシビアに効いてきます。特に「若い」という条件は物理的にどうしようもないです。未経験でキャリアチェンジするとなると年齢を重ねるごとに厳しくなっていきますが、20代ならまあ見つかる可能性が高く、30代前半はエージェントと要相談、30代後半以降はダメ元で考えてください。100社エントリーして書類選考すら通らないようなら、フリーで実績を積んでからの就社を検討する方が現実的でしょう。(ちなみに私の場合だと、30代前半で100社エントリー、書類選考通過20社、内定1社、選考辞退が5~6社といった規模感でしたが、これでも多い方だと言われました。それだけ厳しい通過率のようです)
こういったことを調べて、swiftでもいける!と判断してから、swiftに集中することをオススメします。その時は、少なくとも「最初の案件」を取得するまでは必ず続けるようにしてください。「最初の案件」を取得して、実際に仕事をしてみて初めて、プログラミング学習をした意味があるのですから。
(まとめ)最終的な目的を再確認して、ブレないようにしよう
プログラミングの勉強は、好きでやっているならともかく、好きでも得意でもない方にとっては、とても辛いものかもしれません。そこで、少しでも簡単な方法を・・・と考えてしまう気持ちはわかりますが、プログラマーになってからも勉強は続きますし、やりたいことのためにやりたくないことをしなくてはならない時期もあるでしょう。そのあたり、どの言語であろうと「やり抜く力」は求められます。
「プログラマーは稼げる!未経験からでもなれる!」
これは、半分は正しいのですが、誤解を招きかねない表現です。正しい認識を持った方が賢明です。プログラマーになるメリットを正しく理解したい方は、こちらの記事を読んでおいてください。
一方、「ただ稼ぎたいだけ」であれば、他の方法もあります。せどりや転売などはセンスなど関係なくある程度までは稼げるようになると言われていますし、プログラミングだと難しすぎるのであれば、動画編集の方が、まだ技術的には簡単に覚えられる(注:簡単に覚えられることと、簡単に稼げることは全く異なります。稼ぐためには別のスキルも身につける必要があります。動画編集の方が、プログラミングよりも、稼ぐために必要な要素として技術的スキルの割合が低いというだけの話。)と思います。2年間の学習を通じて、プログラミング(Ruby on Rails)で稼ぐのは自分には合わないと判断されるのであれば、思い切った舵切りも大切です。そのあたりの比較は、こちらの動画が非常に参考になりました。
また、もしまだ新卒で入社した企業に勤めていて、キャリアパスそのものに迷いがあるのでしたら、こちらの記事も参考になります。
「やり抜く」か、「舵を切る」か、難しい判断ではありますが、これを決断するのはもちろん、他の誰でもない「質問者さん、自身」です。質問者さんの人生ですから、外に答えはありません。私が知っている情報はこれからも提供していきますから、質問者さんは情報を集め、解釈し、自分の人生のための決断を重ねていってほしいと思います。
質問者さんが、後悔しない決断をされることを切に願います。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
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