データベースもストレージも、どちらもデータをCRUD(保存・読み出し(閲覧)・更新(編集)・削除)できるという点では同じです。
では違いは何なのか?
データベースは目録、ストレージは倉庫のようなもの、とかは出てきたのですが(Yahoo!知恵袋「データベースとストレージの違いについて」)、イマイチピンとこず・・・ググっても明確な答えにたどり着かなかったので、ここに私の理解を記しておきます。
対象読者
この記事は、こんな読者を想定しています。
- IT業界初心者で、データベースとストレージの違いが理解できない。
- IT業界中級者だけど、後輩に聞かれたときにうまく言語化できない。なんか、そもそも比較するようなものではないような気がするけど、いざ説明しろと言われるとバシッと言えない・・・
- IT業界ではないけど、気になった。
- ストレージとメモリの違いは理解できる。(ぐぐったらたくさん出てくる)
- ストレージとサーバの違いも理解できる。(これもぐぐったらたくさん出てくる)
ちなみに、データベースは通常「DB」と表記するのが一般的ですが、IT業界ではない人やまだ浅い方も対象読者とするため、わかりやすく「データベース」と表記していきたいと思います。
私は初めて「DB」の表記を見た時、某有名漫画「ドラゴ◯ボール」しか思いつきませんでしたので(笑)
データベースとストレージの違い(結論)
まず結論から。
- データベースは、それ自体もデータ。ストレージはデータではなく、装置。
- データベース自体をストレージに格納することができる。
です! この答えに辿り着くのに少々時間がかかりました・・・
もしかしたら、重要なことはこの観点ではないのかもしれませんが、本質的な相違点は、
「それ自体がデータであるか否か」
と言えるでしょう。
どちらもデータを入れておくための箱であることに変わりはないのですが、
- データベースは、データと入っているその名のとおり、データ(ソフト)としてメモリまたはストレージに保存される。
- ストレージは、補助記憶装置という別名のとおり、装置(ハード)としてマザーボードに直接、あるいは、クラウド上に直接設置されている。
この関係をおさえておけば、スッキリするのではないでしょうか?
(私は「データベース自体が、ストレージに保存できる」という例文で得心しました。)
そもそも、データベースとストレージって、あまり同じ文脈で出てくる言葉ではないんですよ。だから、そもそも違うものだから、普段あまり気にならない。
おそらく、風呂入ったことない人が、「風呂と桶って、どちらもお湯を溜められるけど何が違うの?」と言っているのと同じようなことなんだと思うんです。
けど、業界に造詣のない人にとっては、似ているもののような気がする。桶だって、大きければ人が入ったりもできるじゃん?みたいなことを考えてしまう。そんな感覚だと思うんです。(というか、私がそうでした)
データベースとストレージのその他の違い(補遺)
もちろん、他にも性質の違いはたくさんあります。(というか、実際に使う上ではこちらのほうが重要。特に赤字部分。)
データベース | ストレージ | |
要するに | (広義での)テキスト「データ」 | 補助記憶「装置」 |
格納できるデータ | 数字や文字列、日付など、軽い(広義での)テキストデータを直接格納。拡張子とかはない。 | 容量内であれば、テキストデータに限らず、画像や動画、exeファイルなど、重いデータを保存可能。拡張子付きのファイルとして保存されることが多い。 |
格納データへのアクセス(クエリ) | SQLに代表されるクエリ言語を用いることで、非常に高速。特に検索能力が高い。 | GUIでもCUIでも操作できることが多いが、基本的に低速、特に検索能力はあまり高くない |
それ自体はどこに格納されているか? | メモリの場合も、ストレージの場合もある。”.db”などという拡張子がつく。 | 内部ストレージなら、ハードウェアとしてマザーボードに直接乗っている装置。 外部ストレージなら、USBや外付けハードディスクなどデバイス内の装置。 クラウド上に直接のパターンもある。 |
具体例 (種類) | リレーショナル・データベース NoSQLデータベース ※1 | HDD(ハードディスク) USBメモリ CD / DVD / ROM 外付けハードディスク クラウドストレージ |
例えるなら1 | 目録 | 倉庫 |
例えるなら2 | 桶 | 風呂(浴槽) |
実用上は、こちらの方が重要な相違点だと思いますが、「データベースとストレージをうっかり間違えて使う」ようなことは考えにくいので、補遺としました。
※1 データベースの種類にはどんなものがあるか、合わせてチェック!
データベースとストレージの違い(まとめ)
- データベースは、それ自体もデータ。ストレージはデータではなく、装置。
- したがって、データベース自体をストレージに格納することができる。
- ただし、使用目的や使用方法など全く違うため、混同するような危険はない。
以上、ふと疑問に思った方のお役に立てれば幸いです〜間違いなどありましたらコメントかお問い合わせフォームより教えていただけると学びになります!!
また、今プログラミングを勉強されている方は、プログラマーを目指している方も多いかもしれません。私も未経験からプログラマーになりました。その経験から、プログラマーを目指すことに意味があるのか、気になる方はこちらも合わせて御覧ください。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
写真提供:Michael SchwarzenbergerによるPixabayからの画像
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